人生の指針になる一冊:Dear Book Dear Life

「紛争地コンゴの灰色の現実と原貫太の葛藤の記録:二元論を超えた見方を学ぶ」



- 人生を劇的に変えるヒントがここに世界は誰かの正義でできている アフリカで学んだ二元論に囚われない生き方 自分を変える力を手に入れる、ここから始めよう
ショップ:楽天ブックス
価格:1,760 円


導入:絶望の中に見出す希望と正義


アフリカ・コンゴ東部。

「世界最悪の紛争地」と呼ばれるこの地で、一体どのような現実が繰り広げられているのでしょうか。

ニュースや報道を通じて、どこまでも続く暴力と悲劇だけが私たちの記憶に刷り込まれています。

だが、その地に足を踏み入れることで初めて見えてくる風景もあるはずです。

フリーランス国際協力師として、数々の紛争地や貧困地域を訪れた原貫太氏。

その目を通して描かれるこの世界には、私たちが知り得ない物語が隠されています。

そしてその中には、武装勢力であれ児童労働者であれ、彼らにとっての「正義」が存在しています。

この「正義」とは何なのか。

それを知ることは、コンゴ東部などの紛争地だけでなく、私たちの住む世界を新たな視点で捉えることに繋がります。

さあ、そんな複雑で豊かな世界を、共に探ってみましょう。

コンゴ東部の現実を見つめて


アフリカ・コンゴ東部の地を歩くと、広がる光景に言葉を失います。

略奪や虐殺、日常的になされる性暴力。

その背景は一様ではありません。

土地を守ろうと戦う武装勢力の司令官。

彼の姿は、単に悪人と片付けられるものではなく、「自分たちの土地を守るため」という理由を持っています。

その理由、すなわち彼らの「正義」は、自分たちの居住地を外部からの脅威から守るための行動です。

もちろん、その方法が非人道的であることに異論はありませんが、そこに至るまでには、歴史的背景や地域社会の複雑な絡み合いが存在するのです。

また、鉱山で児童労働に従事する子供たちも、目の前の現実に対処しなければならない彼らなりの理由があります。

彼らが得る少ない賃金は、家族の生活を支えるための貴重な手段なのです。

このように、彼らの生活には「悪」を貫く理由が存在しています。

しかし、その「悪」が彼らに課せられた困難によって生じたものであることもわかります。

フリーランス国際協力師としての旅


原貫太氏は、コンゴ東部だけでなく、フィリピンやウガンダなど、様々な国々を訪ね歩くフリーランスの国際協力師です。

彼の旅は、単なる観光ではなく、現地の人々の生活に深く入り込み、彼らが直面している問題を実際に見るという目的を持っています。

その過程で出会った人々や出来事は、彼の心に大きな影響を与えています。

例えば、フィリピンでは災害や貧困と戦う人々の姿を見てきました。

ウガンダでは、HIVに苦しむ人々の生活を間近で感じ、彼の活動方針に重要な示唆を与えました。

それらの体験を通して彼は、「現実を知った者には、それを他者へ伝える責任がある」と感じるに至りました。

しかし、知識と真実を広く伝えようとする中で、果たしてどこまでが倫理的なのか、自問自答を繰り返しています。

報道の役割とインフルエンサーとしての苦悩


原貫太氏は、YouTubeをプラットフォームに、広い範囲にかけて情報を発信しています。

33万人を超える登録者数を誇る彼のチャンネルは、国際問題に関心を持つ多くの視聴者に支持されています。

しかし、そこにおいても彼を悩ませる課題は存在します。

いわゆる「クリックベイト」として知られる過激なタイトルやサムネイルを使用すること。

それが果たして正しいのかという倫理的問題です。

非常に複雑な問題を考察し、それを誰もがわかる形で伝える中で、注意を引くというテクニックは有効ですが、それが報道の本質を曲げるものであってはならないと彼は考えています。

また、彼が現地で撮影した映像を公開する際にも、その後どうなるかを考えます。

困難な状況にある人々を映像に収めるだけで、果たして報道として成立するのか。

それらを考慮する中で、彼のインフルエンサーとしてのジレンマは尽きることがありません。

アフリカから学ぶ「死」と「生」の概念


アフリカの国々を訪れる中で、「死」という存在を強く意識する機会が増えたと原貫太氏は述べています。

それは決して恐ろしいものとしてではなく、「生きる」ということを考え直すためのヒントとして受け取られています。

コンゴ東部で見た「死」は、実に突然に襲いかかるものでした。

命の儚さを目の当たりにする中で、彼は「生きている実感」の重要性を再確認したといいます。

「死」が常に身近にあるアフリカの暮らしを通じて、人間が生きるということの深さを学びました。

「死」が何よりも隣にあるからこそ、日々の生活や一瞬一瞬の価値が見直されます。

このように、彼の考えがシフトしていったのは、同時に彼が携わる国際協力活動にも影響を及ぼしています。

結びのまとめ:複雑な世界と向き合う勇気


原貫太氏の著書『世界最悪の場所で生まれたぼくたちの最後の本』は、私たちが普段目を向けることのない複雑な世界を丁寧に描き出しています。

彼の経験を通じて感じ取れるのは、単なる「善悪」の二元論を越えた視点です。

不確実性に満ちたこの世界では、極端な善悪で物事を判断することは難しく、また不適切とも言えます。

彼の半生を辿ることで、その細やかな視点から生まれる問いや挑戦を共有し、新たな視点を得る機会が得られるでしょう。

私たちもまた、この広大で複雑な社会とどう向き合い、どのように自身の役割を見出すのかを考え直してみませんか。

そこには、新しいアイデアが生まれ、より良い社会を築くヒントが隠されているかもしれません。

さあ、あなたもこの本を手にとって、第一歩を踏み出してみましょう。






著者名:原 貫太
出版社名:KADOKAWA
ISBNコード:9784046073723
発売日:2025年02月20日頃

(件)





ショップ:楽天ブックス
価格:1,760 円

2025年5月17日


関連記事